makoto

情念を感じさせる作品
こんにちは。桜が嫌いな理由、のご縁で拝読させていただきました。過去回想が登場人物のリアルさを伴って、物語に入り込めました。主人公の生き方は、今では不自然だと思いますが、あの時代設定では良くある出来事なのかなと思いました。官能表現も視覚的にイメージでき、素晴らしいなと思いました。ラストの桜には怨念と無念が入り混じったような読み心地がありました。 受賞おめでとうございます!
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はじめましてmakotoさま。 素敵なレヴューをありがとうございます。 日本では明治13年くらいまでお妾さんというものが公的に認められていて、戸籍にもその欄があったそうなんです。 しかし本作は大正を舞台にしていて、制度的には妾というものが廃れてはいても、まだ一部の家には残っている時代背景。 そして妻の静子さんは当時の旧家では珍しい恋愛結婚。 当時の男尊女卑社会の女性達ならばその怒りや無念の矛先は、恐らく旦那より妾となった千津の方に行ってしまうんじゃないかと思い、このような作品になりました。 まだ年若い千津が主人公であること、現代よりも怪異がまだ生活に近い時代背景、そして現代には当然存在する
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