夢咲 咲子

夢のような世界を旅する感覚。
10ページまで読ませていただいたところです。 不思議な世界観で、物語がどうなるのか気になりましたが、 本質はその世界を楽しむような作品なのでは、と個人的に思いました。 物語はハルカの視点で語られていきますが 彼女の心は穏やかで淡々としている。 それはまだ実感を得ていない夢見心地な気持ちなのではないかという印象です。 実体女子高生、概念女子高生など、 この物語しかないような新鮮な言葉が 世界観を深めているように感じました。 「物悲しい景色」に対して、ハルカが感情を辿った時、 ハルカの思考は声となって表に出ていたのでしょうか。 「しゃべり過ぎた?」とあるのでそうなのかとは思ったのですが どのように夏に聞こえていたのか気になりました。 ナツはハルカより少し、この不思議な世界のことを知っているのでしょうか。 彼女にとってハルカは観察の対象のような、 それでいて軽快なやり取りからは友情も感じられます。 他に誰もいない世界で自分と同じような姿かたちの生き物に会ったとき 相手に抱く愛情や依存は計り知れないだろうなと思いました。 この世界、ハルカとナツの秘密、二人の結末。 幻想的で静かなワクワクのある 続きが予想できない物語でした。
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お読みいただきありがとうございました。 物語の世界観(あるいは空気感、質感)を丁寧に汲み取っていただけたようで大変嬉しいです。 お互いから見た二人のこと、読者から見た二人のことも的確で、「他に誰もいない世界で~」の下りはまさにそのことに気付く瞬間が少し後のエピソードで訪れます。 この世界を楽しめるように、共に渡れるように描けて行けたらと思います。 「物悲しい景色」のところは少し補足いたしますと、会話文の『「」』を付けていないのでお気付きの通りそのまま喋っていないことを示せるようにしています。意図としては、地の文で書いたようなことを彼女の言葉で声にした(ほぼ文意はなぞったが多少言葉は砕いた表現
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