七星満実

いつもの道。それでも歩いてきた、これからも歩いてゆく世界。
時を経て変わってゆく、最寄駅までかかる徒歩の時間。 生き方、過ごし方、感じ方、目的、様々な理由で変わってゆく人生という名の道のりとしてのメタファーが心に染み込み、淡々と語られていることがむしろ主人公の日常と歩みを覗き見ているような感覚を得られるのが秀逸でした。 踏みしめる歩き慣れた道すがら、どこかの誰かの道のりに思いを馳せる帰結がとても素敵で、関わっていない誰かをすら慮ることさえ、我々にとって自然で、歩めば誰もが通る道なのかもしれません。

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