真っ直ぐな恋、でも……
真っ直ぐな恋、でも周囲を傷付ける恋。 ヒロインは心根は優しく流されやすい性格でありながら、土壇場になると絶対に譲らない一面をみせる。 ヒロインの自らがした選択を後悔しない部分をどう捉えるかが、個人的にこの物語の醍醐味だと思った。 あんなにも傷付かず幸せになる道があっただろうし、母の言葉に早くきちんと傾けることも出来たはずなのに。それをしなかった、出来なかったヒロインの葛藤がリアルだった。 恋だけに限らず、物事に真っ直ぐ突っ込み、他が見えないのは誰にでも起こるし、ある日を堺にハッと我に返る経験は誰にだって覚えのある感覚。 そして我に返った際、大抵は後悔する。時間を巻き戻し挽回したいと願う。それなのに本作のヒロインは違う。 わたしはラストのヒロインの覚悟に痺れ、であれば口を挟めないと感じた。本人が身体の一部だと言い切る感情を他人が正しい、正しくないで振り分けるのがナンセンスなんだと気付かされる。 真っ直ぐ、突き抜ける意志はヒロインを強くしつつ、彼女を傷付けてもいたんだなぁ。
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しお鮭むすび様、とても丁寧な感想を本当に有難うございます! 菜乃香はかなり賛否両論分かれるヒロインだと思っていたので、そんな風に言って頂けて救われた気持ちがしました。 彼女はおそらく私が書くヒロインたちの中で一番私に似た子だから余計に。 いただいたコメントが嬉しくて今回もスクショしてしまいましたପ(⑅︎ˊᵕˋ⑅︎)ଓ いつも本当に有難うございます!

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