吉田安寿

トピックへのご参加ありがとうございました<(_ _)>
多趾症のご令嬢と隻眼の青年貴族が織り成す一風変わったラブストーリーです。それぞれにコンプレックスというか、『普通』という範疇から外れている二人ですけれども、不思議と悲壮感や消極的な雰囲気はありません。それは主人公セスリーンのご令嬢らしからぬガッツと素直な真心の賜物。戦場で片眼を失って戦線離脱せざるをえず、自暴自棄になっていたギルベルトの心をも溶かしたわけですよね。貴族のお嬢様ならば楽に暮らせるでしょうに、多趾症を理由に生き甲斐となる仕事を見つけて自立するあたり、とても根性がある、魅力的なヒロインだと思います。 二人の場合、互いのコンプレックスとハンディキャップを認め合った上での恋なので、その愛情はまぎれもなく本物。やっぱり外見じゃないんですよね。中身です。(二人の場合はどちらもお美しいと思いますが✨) お話はハッピーエンドで、読後感も良いです。セスリーンの名前と足を手掛かりに彼女を捜すあたりはどことなく『シンデレラ』を彷彿とさせ、面白い展開だと思いました。冒頭の真夏の夜の夢の逢引きも美しい描写でした。 以下気になった点です。 セスリーンはご令嬢といえどもまだ若いですし、地の文などはもう少し平たい言葉で綴った方が良いかな、と感じました。硬い表現や日常的には使わない言葉は、文章にクラシックなエッセンスを加えてくれますが、使い方を間違えると逆効果です。語彙を増やすことはとても大切ですが、作者様が知っている言葉で綴ったほうが物語はイキイキします。 その他、設定の類いになりますが。 冒頭の細い月の光を受けてギルベルトの髪が輝くという描写ですが、満月くらいでないと、さすがに光が足りないのでは? と思いました。 また、野戦病院とは一般的に『重傷患者をより施設の整った病院へ送るための応急処置を行う施設』かと思います。なので、片眼を失ったギルベルトが長くいることが引っ掛かりました。それと、片目を失って間もないのであれば、通常は起き上がるとか、立っているのも困難なほどの激痛に襲われるそうなので(『ブラックジャック』で観たのですが)、『戦場に一番近い病院』等なら特別室の存在も含めて自然かもしれません。 ありがとうございました。
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懇切丁寧なレビューをありがとうございます!!感動です~! 小説を趣味で読んだことない人間(漫画大好き活字苦手)がアマチュア小説執筆界になぜか飛び込んでしまって 「恋愛小説ってこんな感じ~?」「流行りは西洋クラシカル令嬢ものなんだって~??」と腑抜けた顔で言いながら 手探りで書いてみたのですが、このとおり不人気のせいで、誰もツッコミを入れてくれない…(読まれてないから…) という理由で 改善点を教えてくださる先輩をかねてから探し求めておりました!(しかしお返しできるものが何もなく…。悔し涙) やはり背伸びして書いてるのがバレバレですよね…;; 自分の語彙からあまりに逸脱しないように気を付けま
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松ノ木るな さま ご丁寧にありがとうございます。 お役に立てたのなら幸いです。 コメントからの印象ですと、松ノ木さんはとても面白い方とお見受けしました。ストーリーテラーとしての才能を感じますので、現代が舞台で等身大の物語などが向いていらっしゃるのではないでしょうか? ところで、今回の『真夏の夜の夢』ですが、シリアス・ストーリーを想定されているのでしたら、それは最初から最後まで一貫させたほうが良いと思います。最終章の『心配ですのね(照)』の(照)が急に現代的な表現になっていて、今まで築き上げて来た雰囲気を壊してしまいます。 もしかすると王道恋愛物を書かれた松ノ木さんご自身の照れが出たのかな
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