うたうもの

夏草や
夏草や兵どもが夢の跡 旅する師匠と弟子の先に続く、奥の細道は、義経や奥州藤原氏をはじめ、非業の死を遂げた武士たちの無念で満ちていたのだろうか。 その無念は新たな怨念をも引き寄せるという。 太平の世と言われた江戸の世にも、多くの無念が怨念へと変わっていたのだろう。 霊の寿命は400年ほどと言われる。時は変わって現代になると、戦国時代以前の霊はほとんどが成仏したか、地獄の門をくぐったことだろうが、未だに漂うその残滓は、よほどの怨念が連鎖した結果なのだろうか。
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