【コメント】①教えの宝箱💎

優しい観客と虹色の和音

①教えの宝箱💎

ついに完結を迎えたシリーズ13作目、やはりここにも麻美先輩の宝石が詰まっていて最高の仕上がりになってました。そして、第一話の宙くんと実先生のエピソードを盛り込み始まるという手法は、すでにプロの域でした。シリーズのファンサービスでもあるかのようなスタートが完結作への相応しさでもありました！美沙との再会場所の指定も良かった。終わりの地から始めるのは最良です。そうでないと、ずっと忌み嫌う場所となってしまいますからね。ここに麻美先輩の配慮を感じました。それから、シリーズ通してタイトルへの気づかいがありましたね。今作のタイトルを見たときに明るい未来しかないとすら思いました。そんなタイトルに絡めた効果音の回収が、また粋な図らいでしたね。そして虹も絡んでくる…もう、読んでて楽しくならないはずがない！美沙の出所を心待ちにしていた様子も冒頭からあふれていて、そこも楽しさに拍車が掛かるようでした。宙くんとのやりとりも懐かしく感じられましたが、視点の違いで鮮度が抜群にはねあがり、あの時の麻美先輩の様子に溜飲を下げる思いでした。 (そこまでのものではないにしろ、裏にそんな様子があったのかと思うとしっくりくるので) あの時のチョコレートが素敵なエピソードで塗り固められていたなんて、もう最高です✨ そこで運のお話がありました。「強く強く祈れば運は向いてくる」心の中に澄んだ風がざわめき立つ思いでした。どこか投げやりな運に対しての思いを真っ向から浄化されたような…そんな感覚でした。同性愛についても触れてます。第一話がそうだったところに、もう少し切り込みの入った思いが、作者の実のところの意図であるかのように熱く語られた気がしました。私も同意見であるので、熱い思いそのままに、麻美先輩の言葉を受け取りました。幸せを得られる子たちが増える可能性を広げることが、将来への希望だと私は思います。前半部に随分ボリュームとったなぁと思いましたが、実は後半の方がみっちり。作者の魅せる技ですよ、これは。ページ数と文字数は比例しない…Web小説の特性を活用されてるなと驚かされました。美沙との再会(外で)以降にについては②を。

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