月兎影

 三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第205回「夏の終わり」作品、『節目のたまづさ』投稿完了。  朝夕が涼しくなって、じっとしていると体が冷える心地がして何かを羽織って一息つく。そういう季節ですね。まさしく夏の終わりです。今回の話はふと季節が移ろった時に何かに思いを馳せるような心地でいる感覚から繋いでいった気がします。私にとって夏のイメージは活動、眩しい、激動、怒涛、走り抜ける……そんな感じです。人生も四季が巡るように過ぎるなら少し遅れて気付くような気がします。ああ、夏は終わっていたんだって。  少し寂しくて、心細い気もして、それでも生きていく。そういう何かを書きたかった。浮かんだのは、手紙・ひとり・見守り・風でした。どうしよう、ああ、そのまま書いてみよう。そうやってこの物語になりました。自分でもあまり書いたことのないパターンになったような、自分らしいような、妙な心地です。  今まで書いていて誰の目にも留まらなかった物語があります。でも、このオンラインという果てしない迷宮が消えない限り、私が死んでからふと手に取る人が現れる可能性も無じゃないと思えば、それもなかなかに心ときめくことだなと思うのです。私はそんな夢を見たくてオンラインで書くことを選んだのかもしれないな。そんなことを考えた秋の夕暮れです。  立ち寄ってくれる人、星をくれる人、本棚に入れてくれた人、この先の未来で会うかもしれない人、すべてに感謝の心を持ち続けていたいと思います。季節の変わり目、ご自愛くださいませ。
1件

この投稿に対するコメントはありません