ともなり

超・妄想コンテスト『これからもよろしく』裏会場銀賞受賞作品
解説せずに主人公の状況を最初の5行で全部伝えてしまう技量には驚かされました。そこからもう何もかもが痛々しく、後に何が来るかが理解できるゆえにその温かさが残酷で、世の理不尽さをまざまざと見せつけられる刃を持つ作品でした。加害や被虐は呪いとなっていつまでも続くのは良く言われますが、社会の中でそれが引き継がれる恐ろしさ、痛々しさ、切なさ、それらが悪意ではなく純粋さや愛情から来ている事がさらに世の歪さを浮き彫りにして見えました。主人公のみーちゃんへの消えない思慕、呪いのようにも見えるこれが祝福にも見えなくない事が怖さでもありました。
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コメントありがとうございます!✨ 冒頭は語り手を曖昧にするために客観的情報(テレビ)から状況を伝えたく、あのような形になりました☺️ 呪いと祝いは紙一重、受け取る側によって変わるものです。彼女にとっての救いは危うく世間からは認められず、世間にとっての救いは彼女にとっての地獄の始まり。 長く続くことのない祝いの呪いは、これからも繰り返されるのだと思います。
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