LIGHT君

 ですが私にそれを妬み嫉む資格はないのです。だって世に出していないんだから。それは何もしていない事と同じ、口では何とでも言える。アイデアにおいては早いもの勝ちであり後出しじゃんけんは通じない。頼まれずとも勝手に燻り何もしない自分のものに比べ、数多の意見のすり合わせや情熱により結実、大成したアイデアのどれ程立派で素晴らしい事か。  そもそも自身の思いついた事自体が自身のみから生まれ落ちたものという考えこそ驕りに他ならない。一から全てを形造る等凡人たる私には到底不可能で、アイデアの裏には必ずインスパイアされた何かがあります。先述の通り数々の作品が私を含めた多くの人間の価値観を形成しているのだから。 そんな至極当然の事に気付くのにかなりの時間がかかりました。というか、犯人に気付かされた様に思うのです。あんな事をしようだなんて微塵も思いはしませんが、その心の内に共感とは言わないまでも引っ掛かる部分。  犯人の様な畜生以下より下でなくとも高尚な訳では決してない。そんな自分が嫌になりました。  何もかも消して忘れようとも思いましたが、日課になってしまって暇があれば妄想に耽る日々。ただそれを物語の形に出力するのに生来の物臭故かどうしてもブレーキが掛かる。かといって、このまま10年以上共に育ってきたアイデアをこのままずっと日の目を見る事なく無碍にしてしまうのも心苦しいものがある。という事で、いっそ元々構想としてあった資料集としてアウトプットしてしまおうと思い立ち、今に至る訳です。  中学生から執筆を始めたのに気付けばもう社会人です。ただでさえ数年に一回だった更新の機会も更に減っていくでしょうが、○○のパクリや二番煎じと思われても良いから、せめて自分だけは自分だけの世界に前向きにあろうということでこの場を借りて出力する事とします。  最後に、ここまでお読みいただきありがとうございました、またお目汚し大変失礼いたしました。  件に挙げた話題について、ご不快な思いをさせてしまった場合は大変申し訳ございません。

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