西 東

理解する、理解されない。
地球人が地球人たる理由に持って来た感情は、アルデバン星人の繁殖方法からしても理解し難いものだったろうなと想像がつくだけにラストの決意に悲壮さを覚えます。 宿主(でいいのかな?)にやがて成り代わり、その知識すら我が物にして繁殖行為を繰り返して行くと聞けば、打つ手無しに思える厄介な相手。しかし、地球人として違和感なく振る舞う知識が邪魔をして、思う様に支配できない辺りは少し滑稽で、その為か主人公が恐ろしいだけの相手ではないと思わせて行くのは上手いですね。 アルデバン星人として知らなかったものを天啓の如く理解する様子が鮮やかだっただけに、理解し様ともしない同じ星人からの言葉はとても空虚に思えたのではとも考えます。 地球人として家族を取り戻す行為は、アルデバン星人を裏切る行為でもあるでしょうから、この後は苦難が待ち構えているでしょうし。 身を滅ぼすとも言われる感情ですが、それをもってアルデバン星人とも共に生きて行く道が見つかれば良いのにとも思ってしまいます。
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レビューありがとうございます。 この話は以前にも書いていて、そのときは高校生の設定にしていました。 愛とか恋を知らない宇宙人が段々とそれを知っていく、というストーリーだったんですが、今回もそれを念頭に書いてみました。 書いていて思いましたが、彼らの最終目標はなんなのかなとも考えてしまい、色々ともやもやが残るような展開になってしまって、うまく書けたのかなと不安でもあります。 人に寄生して、人の心を知っていき、最後には目的を忘れてしまう。 そうなると、本来の宿主の意識はどうなるんだろうとか、その人の意識に変わっていって最後は同化してしまうのか、とか色々考えてしまいました。 乗り移られた人から
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喰ウ寝ルさんへ お早うございます。 コメント有り難うございます。 架空の生物の生態を考えるのは面白いと思います。 寄生虫のイメージでいましたが、すでに撒いてしまった子孫の問題もありますしひっそり共生するのかなとも考えますね。 次も楽しみにしています。
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