独創的な作品
 口語のみで語られる特殊な展開が度肝を抜く、かなり珍しい作品です。日常においてふと訪れる、"何気ない" 真理への向かい方を、哲学的な側面から二人が語り合います。ほかの描写は一切なく、ただ黙々と、二人の問答じみた、時々詩のようにもなるやり取りが続きます。まだまだ始まったばかりのようなので、少し論評が難しいですが、個性全振りの作品も面白くていいと思います。またプロローグで書かれた何気ない一幕がアクセントになり、二人が二人だけの世界、其処が図書室でも放課後のクラスでも、なんなら周りに人がいても、とにかく "二人してのめりこんでいる" 世界である、という情景に固定されます。どこか日常に舞い降りた異質感があって、この作品の没入感を、より掻き立てていると思いました。  気になった点としては、良魅の容姿についてです。イラストを作成するぐらいこだわって作った良魅の容姿は、事実文中でも "白菫色の~~" とかなり詳細につづられています。これ自体は素晴らしいのですが、問題はその使い方です。何せ出てきません。この容姿である意味がないのです。 "二人だけの世界" という特別感なら、単に主人公が自分をモブだとひねくれていて、あとはそこにクラスで浮いてる高飛車一人で事足ります。せっかくここまで創ることができているので、これを上手く物語に加えてあげてほしいです。  "怪作" と呼ばれる類の作品だと思います。狙ってかける作品ではないので、これからも自分の良さを捨てることなく、頑張ってください!
・2件
ありがとうございますm(_ _)m お忙しい中、こんな長文で丁寧な感想をいただき、感激です。 ねんね様の言葉を糧に、精進してまいります。本当にありがとうございました!
1件1件
こちらこそ返信有り難うございます!コレからも森井様の深慮力と個性で、良い作品を綴っていってください!

/1ページ

1件