吾妻栄子

女児の幸せを願うための雛人形たちが……
初読時はエピソードの時系列が少し分かりづらくて混乱しましたが、2回読んで把握できました。 それぞれの祖母から可愛い孫娘への贈り物であるはずの雛人形がまるで贈り主の性根を反映したように一方は持ち主の女児の守り神、他方はおぞましい呪物に変わる。 そこに冷え切って破綻する両親の夫婦関係や母親や父方祖母の狂気も加わって「結婚とはむしろ女性にとっての不幸の始まりである」という雛人形への皮肉が浮かび上がる展開が巧いです。 雛人形たちが古風な口調で話す描写なども鮮やかです。 ただ、父方祖母がどうやら孤独に狂って自殺したらしい顛末やヒロインが実は精神を病んで入院していた実母を厄介払いしたがっていたと判明するオチなど少し話を詰め込み過ぎた印象も受けました。
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コメントありがとうございます。 少し展開がわかりづらかったようで申し訳ありません。文章構成の技術アップを目指していきます。 読んで頂きありがとうございました。
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わざわざお返事ありがとうございます。 初読時は自分も見落としや思い込みがあったのでお気になさらないで下さい。
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