乃万娃 弥亜

幼稚園の頃によく見てた夢の話です その夢はいつも私が幼稚園に行く準備をしているところから始まった。 準備をしていると、見知らぬ男の人が入ってきて、私を食べようとする。 最初見たときは怖すぎて泣いたんだけど、何回も見まくってたら段々と夢の中で(ああ、これは夢だ)と気づくようになってしまった。 そして、その夢はいつも男の人が口を開けた直後に目が覚めるので、食べられる心配はなかった。 その日も、私は夢の中で安心しきっていた。どうせ食べられないのだから、と。 いつも通り男の人が口を開ける。 夢は続いた。 私は焦った。このままだと本当に食べられてしまう。 夢だからだろうか。体が動かない。 いよいよ私が口に入ろうかというときに、目が覚めた。 リビングでは、母が朝御飯を作っている。 何一つ変わらない朝だった。 きっと、あの夢の中の私はあの日、男の人に食べられてしまったのだろう。 だって、その日以来、その夢は見ていないのだから。

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