稲着よふみ

甘酸っぱいファンタジー小説
超・妄想コンテスト「あなたに会いたい」応募作品の一覧から、ひとこと紹介文に惹かれて拝読しました。 「オオカミ男と魔法使い見習い」という字面から受ける妖しい雰囲気は全く感じられない、ほのぼのとした物語です。 個人的には、幼い頃に読んだ童話のような懐かしさを覚えました。地の文でロネ(語り手)のあどけなさが表れているからなのかもしれません。 あらすじの段階では「蛍」と表記している存在を、本文では「光る妖精」と表現しているのが幻想的で、ファンタジーな世界観に一気に引き込まれます。 序盤ではオオカミ男であることを忌み嫌い、二足歩行をするロネが、ネリーのために四つんばいになる場面が印象的でした。 ネリーの方も、ロネの目に心を奪われたからこそ本音を打ち明けたのだと語られた時には、胸がいっぱいになりました。 また、魔力には匂いがあるという設定が素敵です。ネリーの「野いちごみたいな甘酸っぱい香り」を追い求めるロネが健気で、どうか会えますようにと願いながら5ページ(最終話)へ進みました。 読んで間もなく予想外の展開にハラハラしたのですが、最終的にはハッピーエンドでほっとしました。 二人のやり取りが微笑ましく、希望にあふれていて、こちらまで背中を押された気持ちになる物語でした。
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稲着よふみさん。レビューありがとうございます!! とても丁寧な感想に、嬉しくてたまりません。 紹介文、上手く考えられなかったのですが、おかげで読んでいただけて幸いです(*´ω`*)
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