乃上さり

魅力的に描かれる海のレースの人間ドラマ
この物語では、高校のヨット部の新人大会で突然審判長を務めることになった若手教師と、それに協力する現役ヨット部の女子大生を中心に、ヨットレースの一日が描かれています。 ちょっと強引な運営委員長の判断で、預かった生徒達の命が危険にさらされますが、若手教師たちの機転で生徒を救出し事なきを得ます。 こうした誤った判断は日常でうっかり下されることもありますが、それが海の上という場所では命取りになるのだと思うとぞっとしました。 ディンギーレースというものを赤葉さんの作品で知った、ルールも何も知らないド素人ですが、いつも赤葉さんの作品には引き込まれ夢中になって読んでいます。 それはおそらく、物語を読む上で必要な専門用語、ルールと必要でないそれらを、赤葉さんがしっかり吟味し取捨選択して書いていることが大きいように思います。理解しようと難しく考える必要もなく、レースの状況が頭に浮かんでくるのです。 また海を舞台とした物語ではありますが、描かれているのは普遍的な人間ドラマだというのも大きな理由だと思います。 最後に主人公の若手教師が叫ぶ言葉が象徴するように、さわやかで熱いドラマを楽しめます。
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乃上さり 様 真摯に、拙作を読んでいただき、身に余るレビューをありがとうございます。 周りを海で囲まれている日本でありながら、ヨットレースは、どちらかと言うとマイナーなスポーツです。最近は、東京五輪やヨット競技のテレビ放映や、日本選手の活躍などで、知られるようになりました。でも、まだまだ広く知られているとはいいがたいです。それだけに、文章で表現することに苦労します。それだけに乃上さんにレースに吹く風や、危険な状況を感じて頂き嬉しく思います。ありがとうございました。
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