suekoneko

雨のなか、捨てられていたチビ猫。優しい神坂海斗(小学五年)に拾われ、ミウという名前も付けてもらいます。 海斗はパーカーのポケットにミウを入れて、町を散歩します。山中神社の神様は願い事をかなえてくれるかも、と教えます。 ミウに大甘の海斗。けれど、どこか寂しそう。海斗の家にはお母さんがいない。お父さんも忙しそう。何があったのかな? ミウは思います。海斗にはいつも笑顔でいてほしい。あたし、恩返しがしたい! 人間の姿になって(← ここがミソ)一働きしたい! 山中神社の神様――ヤドリギ様のお姿は、どういうわけか、草ボール! でも、かなりのパワーの持ち主のようです。ミウの願いは聞き入れられます。 じゃが、しかし。 人間の姿を保てるのは日の出から日没まで。変身場面を見られたら、魔法はとけてしまい、人間に化けることはできなくなります。 ミウは帰国子女の山中美雨として、海斗のクラスメートになりすまします。お膳立てをしてくれたのは陸斗――海斗の五歳年上の兄。一年前、交通事故で死んでしまったけれど、思い残すことがあって成仏できずにいるのです。 陸斗の登場によって、海斗の寂しげな表情や、学校でもシニカルに振舞う理由がしだいにあきらかになります。そして、ここから、山場に次ぐ山場となります。 陸斗が大切に思っていた少女(高校一年生)に、陸斗から託されたものを届けるミウ(美雨)。兄の幽霊を見て、動揺する海斗。――さらに。学校で、ミウ(美雨)は恐ろしい事件に遭遇します。海斗もまきこまれます。 心に闇を抱えた大人による暴力と陰謀。事件は解決するでしょうか? ぜひ本文をお読みください! いろいろあって、美雨と海斗は、学年全員の「公認カップル」状態に。美雨は海斗と初デートに出かけます。舞い上がっているうちに、冬の日没が迫って……! 魔法はとけてしまうのでしょうか? さあ、どうなる??? ミウが猫でいるときは、ご主人思いのかわいい猫ですが、少女美雨になると、海斗君への甘酸っぱい思いが弾けます。ギャップがほほえましいです。小道具のシュークリームが美味しそう! シュークリーム食べる猫――なんでやねん? というツッコミは無し、で。 変身ポイント(時間と場所)に気をつかうミウが、おかしくも可愛いです。神社での変身シーンは幻想的です。いい画家さんに絵本にしてほしい作品です。
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