中々興味深い話だった。
人間兵器。 完成度としては、限りなく高いレベルまで極める事が出来るだろう。 だが、人間を兵器として完璧に扱うことは不可能だと言うことが、この小説では証明されている。 なぜならば、人はどうしても人だからであると結論付けている気がする。 面白いと思ったのは、人間を兵器にするのならば、まず殺さなければならないのは人間の心であるのに、この物語ではそもそも感情を抑制しようとしていない点だ。 発射ボタンを押されたら、我が身をかえりみずに敵に突進し、爆炎と共に散るミサイルには感情など存在しない。 人を兵器とするならば、まずそこを矯正しなければならないはずなのに、その点が見えない。 ならば物語としてかなりひねった物になるのかと思っていたら、最終的にはいつもの作者様の書く物語同様に、温かいと感じられるラストを描いている。 タイトルに目を引かれて一気に読んだのは、僕が得意なジャンルを、作者様はどう描くのかと興味があったからだ。 殺戮の先にある物の、新しい境地を見た気がする。 戦争とは、正当化された殺人であると言う個人的な概念は変わらないが、殺人が正当化されてはならないと訴える視点が、理論ではなく感情であることも興味深かった。 この二人の主人公が、僕の物語の兵士と向き合ったら、どうなるのだろうと想像するだけで楽しくなる。 こういう物語の描き方もあると、気づかせてもらった。 素晴らしい作品でした。
2件・1件
アクーラさん、こんばんは。毎度ながら、お礼のメッセージが遅くなってしまい申し訳ありません💦 真剣で素晴らしい感想を、ありがとうございます✨ 作品、一気読みして下さったのですね!その上、素晴らしいとのお言葉を下さりありがとうございます🌱 まさか、タイトルから入って下さるとは思っていませんでした……! 戦争はもちろんなのですが、様々な問題に対して、私は理論より感情論が先立つタイプの人間なようです。優しい人が、辛いだとか痛いだとか、そういう思いをするのが嫌なんですよね。 物語として書くのは好きなのですが……現実で見ると心が痛くなります。 ファンタジーのように、戦争のお話が架空のものとして扱われ
1件

/1ページ

1件