大佐戸達也

つながるはずのない二人の、妙な連帯感が胸に響きました
千華さんの作品はどれも素晴らしいのですが、最初の頃に拝読したこの作品は、鮮烈だったなぁと思います。 バブル華やかなりし時代、当時大学生だった「私」が、彼氏とのドライブデート中にグローブボックスで見つけた、CDアルバムのブックレットの中のメモ書き。「雅人は二股しています」――。私は平日の彼女、これを書いた人は土日の彼女? 考えに考えあぐねて、私はそれに返事を入れる。それから彼女との文通が始まった…。二人の間に生まれる妙な連帯感と、それを包む時代の空気、設定が面白いだけじゃなく、とても繊細で抒情的な物語でした。
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大佐戸さん、感想ありがとうございます。 気に入っていただけるのは、とても嬉しいことです。
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