九藤 朋

命を憶えていて。
生々しい描写に、息が苦しくなるほどでした。 非常時にその人の真の姿が見える。 或いは無邪気に無神経に残酷に。 或いは悲愴に暮れながらも懸命に他者に手を伸ばして。 彼我の違いが、こうも如実に顕著となる。 幼稚な表現で申し訳ありません。 悲しいと感じました。 巷間で知識階級と目される富裕層が、科学的な根拠もなく助けが必要な人の手を払いのける無慈悲。 放射能汚染が感染するなど、いつの時代の世迷言か。 「お位牌は洗浄していないのでは」 だから? 捨てて来いとでも言うのですか。 余りの愚かな言動に、強い憤りを覚えました。 天災も憎いが、そのような人たちも憎い。 悲しい。 同じ人でしょうに。 だから、忘れないで。時が移ろい人は忘れる。 それは自然の摂理だけれど。 抗って欲しいと願います。 生きていたことを忘れないで。 命を憶えていてください。 貴方の命もまた、きっと誰かが憶えていてくれるから。 私はそのように願います。
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