大佐戸達也

大切な人に思いを馳せるとき、そこに「花」があれば。
 雨降りの日の鎌倉のカフェを舞台に、29歳の「僕」が物思いに耽る。若くして失った妻のこと。窓際にはアンスリウムの花。  ――それは妻が書き残した未完の小説だった。彼女が好きだったアンスリウムに囲まれ、彼女に思いを馳せる。妻の最期の言葉と「私」の思いとが行き交う、切ないストーリーです。  胸に沁みる作品でした。
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