大佐戸達也

生き方に悩む人特有の「澄んだ切実」を体感しました
 故郷で開催されるほたる祭りで、「祐斗」は遠縁の「小夏」と再開する。粗野で粗暴な親戚連中が苦手な二人は、宴席を抜け出して外へ。満天の星空と、ほたるの光、二人だけの夏の夜――。  情緒的な描写の中で、小夏が祐斗の心を見抜くのですが、そのやり取りがとても鮮やかに感じました。どんなふうに生きるか悩み、それでも進もうとしている人たち特有の、澄んだ切実のようなものを感じられる作品だと思います。

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