大佐戸達也

敢えてタイトルが軽い、だけどその本当の意味は——。
 秋の昼下がり、社会福祉協議会が主催するイベント会場に、区役所に勤める「私」は取材に来ていた。イメージキャラはカモメの水兵さんで、その着ぐるみの中には同じ区役所の先輩職員、無田が入っている。無愛想、無表情、無遠慮でとっつきにくい彼の過去を、このお祭りで「私」は知ることになるが――。  本当は笑い飛ばすのも簡単じゃないような重い現実を、優しさと、強さと、愛嬌のようなもので乗り越えていく人たちの物語です。敢えてタイトルが軽薄(?)な感じで、逆にこのお話の魅力を際立たせているように感じました。感動しました。

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