稲着よふみ

相手を一途に想う
蒼悟は美紅に対して。 美紅はその時の彼氏に対して。 対象は異なりますが、二人とも一途で可愛いです。作中では「重い」と別れを告げられる美紅ですが、言い換えれば「一途」だと思います。 お互いの恋い慕う気持ちがつり合っていないと破局する……恋愛は単純ではありませんね。思春期という難しい年頃なのも影響しているのでしょうか。 感傷的な冒頭とは反対に、カフェの場面は希望にあふれていて、胸がときめきました。蒼悟の「重いなら俺が半分持つし」というセリフがとても好きです。その場は軽いノリで流されていますが、後の場面で真剣なのだということが明かされて、青春の息吹を感じました。 クライマックスへの期待が高まり、迎えた4ページ(最終話)。ひとこと紹介文の意味がようやくわかりました。あれは間違いなく口説き文句ですね。 ひとりぼっちの恋慕が交わる日は近いのだろうなと思わせる、素敵なラストでした。
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