冒頭から強烈に惹き込まれ最後まで
 1ページ目から強烈に惹き込まれました。  恋人との結婚や住居購入を控え"順風満帆"である筈の主人公の、まさかの偶然と微かな必然で裏返っていく運命を描いた純文学短編。  自身で認識しずらい加害性や疲弊していく精神性を、"痛い所を突く"ような描写で読ませていて、とてもドキドキしました。  結末まさに読後鬱になりそうな終幕ですが、全編通して黒い羊とリバーシになぞらえられていて、"オチ"(←この表現はしっくり来ないけど)として心臓を掴まれるような気持ちで読了。  タイトル、構成、文体、比喩、描写、ストーリーと、この作品私物凄く好きです。勉強になりました。
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