屋久堂義尊

https://estar.jp/novels/8250820『常世は今日も雨が降る』更新しました。  シンジのと或る一日での小さな事件、しかしそれはシンジにとって小さな事件で終わらせて良い問題では無かった。今日もまたシンジには福音は訪れないのか?  そんな物語です。  たった三頁程度なので読み易いと思います。  シンジは決してクリスチャンでは無いですが、彼は神との対話に取り掛かっています。シンジには何か特定の既存の宗教を信仰させないようにしたいと考えています。そうしたら書く側としたら楽な面が有るのです。何しろ既に出来上がっているルールにシンジを縛り上げれば良いので。でもそれをシンジにはさせたくないのです。彼はあくまでも自由なのです。  ただ、シンジは人一倍、神の存在を感じ取っています。一種自分を使徒だとでも思っているのかもしれません。シンジが神を信じるのは自分にとって都合の良い存在が神だからでは無いです。良く、ご利益が無い神様は信仰の対象から外されると言う話を聞きます。それは日本の八百万の神々の場合そういう傾向が強いです。  シンジはキリスト教やユダヤ教的な神を一応一つの神の像として捉えていますが、普段からその恵みを受けている訳では無いです。寧ろ自分の中に有るどうしようも無い罪を、シンジは敏感に感じ取っています。だからシンジは何処か神に許しを請う事をするのです。  私は一応或る宗教を信仰している端くれの一人なのですが、矢張り罪と言う問題は付いて回ります。キリスト教で言う所の「原罪」に近い物かもしれません。罪の有る身として自分を受け入れる事が多いです。  シンジもまた自分の中にどうしようも無い罪を感じています。そんな罪人がどうやって救われて行くかがこの作品の課題でも有ります。  私は性悪説を一種唱えていますが、それはこの作品が一番良く現れていますね。それでも人は救われて行くのか? それは私自身の持つ一つ宿題なのです。それでもいつか来る救済を私は信じていますがね。  また時間を見付けたらゆっくり書いて行きたいと思います。この作品は己の本音の部分をそのまま書けるから執筆していて楽です。  今回更新しましたエピソードもお読み頂けると有難いです。何卒宜しくお願い申し上げます。
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