Suzugranpa

取り憑かれます
これは文学です。純真一途な乙女に古書の香りが重なると思ったら、遣り手実業家のおじ様やら経済ヤクザやら料理上手のチンピラ(失礼)も登場、女性たちが蔓のように絡まり、ぶっとい熱帯雨林植物を見上げるよう。難解な語彙に芯のある書き回し。城倉先生と狗夜さまの区別が徐々につかなくなって来た私は、血の匂いに「うわ」っと一瞬顔を遠ざけましたが、またブラウザに吸い付いてしまう繰り返し。現代ガジェットがそこここに見え隠れしながらも、三島文学を彷彿とさせる味わいでした。こういう小説をネットで、しかも無料で読めるって、なんてお得な話でしょう!(下世話ですみません) ずっと頭の片隅に残り続ける名作品だと思います。感想は軽いですが、重砲の迫力でした。有難うございました。

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