浅果好宗

若い苦さ
自分は小さい頃からブラックコーヒーを当たり前に飲んでいたので、ブラックコーヒーが苦手な感覚というのはちょっと分からなかったりします。ただ、ブラックコーヒー好きでもコーヒーが苦いのは認識しているんですよね。ただ単に苦みも美味しいと感じられるだけで。 その上でブラックコーヒーを飲んで背伸びをしようとする若者には好感が持てます。苦手を克服しようと。その動機が淡い恋心であっても、小さな細かな一歩を進めていくんですよね。 物語のラストは確かに苦みを含んでいましたが、その上でアイスコーヒーのような瑞々しさもありました。若いというだけで抗えない環境。なぜか苦労している人って大人に見えますものね。現状を解決できていないとしても、人の目のフィルターはそんな風に認識してしまいます。 友人の苦労を知ったとき、主人公の彼はまた小さな一歩を刻むのでしょうね。 ブラックコーヒーに挑戦することも友人の打ち明け話に耳を貸すことも成長の糧。思春期を生きる少年少女の息遣いが聞こえるような物語でした♪
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遅くなりましたが、好宗さん、素敵な感想ありがとうございます! 登場人物たちの背伸びと成長を感じていただいてなによりです。 「少年少女の息遣いが聞こえる」って最高の褒め言葉ですね。本当に嬉しいです!
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