ながうち

 ユナが謎の音と出会って2日後、庁舎が発行している町内新聞に「人間に襲いかかる不快音、一体何者なのか」という記事が掲載されてあったが、記事の内容が非現実的でかつ非常に薄っぺらいものであったため、ユナはすぐに町内新聞を家のゴミ箱の中に捨てた。  「なによ、身体を擦り合わせた結果不快音が生じてしまうとか頭おかしいんじゃない」とユナは心の中で悪態をつく。それくらい、記事の内容は程度が低かったのである。  ユナが悪態をつくような記事を記載してしまった庁舎は反省するべきかもしれないが、不快音問題を解決するとか言っておきながら全く解決しようとしていないユナも責められるべきだということに、ユナは全く気付いていなかった。    

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