ながうち

   数分経つと謎の不快音が発生しなくなったので、ユナは真っ先に自宅に帰った。現在15時32分、謎の不快音に出くわしたのが13時41分だから、大体2時間くらい不快音に対峙していたのである。ユナが自分から言いだしたことなので仕方ない部分はあるが、不快音と対峙している最中ユナはずっと退屈感を感じていた。  不快音を快音と認知したはいいものの、ただ音を聞きながら調査するというだけの行為が非常に退屈なのである。  「趣味でやっているのだから退屈という言葉を口にするな」と言う人もいるかもしれないが、ただその場に立って謎の高周波の音を聞き取るだけの行為は誰がやっても楽しくないだろう。  不快音が消え去ってから5分後、ユナは全力疾走でその場を後にしたが、問題がまだほとんど解決できていないことに焦燥感を感じていた。  1回目 15時頃  2回目 14時30分頃    である以上、大体30分おきに繰り上がっているのだから次は2日後の13時頃だろうとユナは察知した。    

この投稿に対するコメントはありません