昭島瑛子

いろいろな「普通」でがんじがらめになっている世界で
ゲイで男性と付き合っているけれど、「普通」のカップルに見せるためにデートのときは女装する瑞生。 異性と付き合うのが「普通」で、男性とデートするのは「女性」と思われてしまうこの世界で、瑞生は苦しみ恭介はありのままでいようとする。なのにどうしてタイトルには「僕たち」と書かれているのだろうと思いながら読み進めていました。 それがわかるのは後半です。不妊治療を経て生まれてきた子供である恭介は、「普通ではない」と言われた過去がありました。 さらに作中には、それぞれが育ってきた環境が当たり前なのだと思ってしまうという「普通」も登場し、「普通」の暴力性や、いかに自分自身に染みついてしまうものなのかということを考えさせられました。 『ほろ苦い青春ラムネ』を読んでいた身としては「あの二人がこんなに大きくなって(しかも同棲までして!)」という謎の親戚目線でも楽しませていただきました笑 瑞生のお父さんが受け入れる日はもしかしたら来ないかもしれませんが、瑞生と恭介は味方をたくさん作って末永く幸せになってほしいと思いました✨
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最後まで読んでいただけただけでも嬉しいのに、こんなに素敵なレビューまで、本当にありがとうございます!✨ 「謎の親戚目線」に笑ってしまいました。瑞生と恭介を身近に感じてもらえて嬉しいです笑
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