死を前に思う事
名作短編といわれる『アウルクリーク橋の出来事』の形式をとる作品です。作者は、おそらく同短編を知らずに作品を構成したのでしょう。死を目前にした者が「望むひととき」を体験するというものです。この形式はわりに使われており、手塚治虫の短編マンガにもあります(題名は忘れました)。歌でも、かぐや姫の『あの人の手紙』がこの形式です。 最期に何を望んで疑似体験するか。人は、たいてい遺した人達の幸せを望むのではないでしょうか。だとしたら、無になるにしても、その人は直前に天国に居ることになります。この次元に属する千夜くんは天国へ旅立ちました。
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安西さん、この度は千夜くんシリーズ時系列ヴァージョンの最終作、『千羽鶴の起こした一度だけの奇跡』に、ご感想をいただき、ありがとうございます。 安西さんの仰る通り、私は『アウルリーク橋の出来事』は、全く知らなかったのですが、機会があれば拝読してみたいと思っています。 手塚治虫先生の作品や、かぐや姫の歌にも同じような形式が使われているとは、目から鱗です。 千夜くんの体験した事は、奇跡なので、実際、体験したことだけど、彼は最期に何を望んで疑似体験するだろう?と思って書いた作品です。 遺した人達の幸せを望む…何だかんだで千夜くんは、そう望むと思いました。 天国へ旅立った千夜くん。 安らかに眠れる事でし
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