【コメント】

ikaru_sakae

日本は秋ですね。メキシコも、だいたい秋です（雨季と乾季の切り替わり時期）。秋の夕暮れ、むやみに透明な秋の光が降る街を眺めていると、なんだか急に、旅に出たくなりませんか？　私はなります。でも、自転車とかで、あるいは電車にとびのって、あるいは車にのってどこまでもドライブしてみても、けっきょく、なにか特にゴールみたいな満足できる場所には着かないんですよね、これが。私が昔すんでた京都だと、どっかの山にぶちあたって夕方の冒険はすぐに終わります。無理やり山を越えてみても、どっぷり暮れた大津市とかに出て　何も起こらずに終わるんですよね。そのあと住んでたつくば市だと、これはけっこう、自転車で県境の川をこえて野田市とかまで行けるんだけど、行った先には、やはり、何もないんですよね。ぜんぜん知らない街のお店で夕食たべて、そのあととぼとぼ、来た道を帰るだけ。いちど無理やり、さらに電車で先に攻めてみたけど　ぜんぜん知らない柏市とかに出て　だからそこに何があるか言うと　ゴールらしきものはなく、むしろさらに寂しくなって「何やってんだろ、自分？」って気持ちをかかえて、夜の電車で帰るのみ。みたいな感じでしたよ。京都から車で、じゃあ今度はさらに気合を入れて、西とか北とかに攻めてみるか！　って思って　気合を入れて秋の日にひたされた京都の市街をずっと夕陽を追って西にすすみ、老ノ坂峠を越えるあたりまではけっこうワクワクするのだけど　そのあと日が暮れて　さいごけっきょく夜の福知山とかに着くのは着くけど、そこにも何もないんですよね。満たされずに暗闇の中で１日が終了。今そしてメキシコに来てみても、やはり、秋の夕暮れは、どこかに旅に出たくなりますね。こんだけ東（西？）の果てまで来てみても、それでも秋の夕暮れの満たされない旅に出たい気持ちは満たされないのですよ。いつどうやったら満たされるんでしょうかね～？そういえば、平安時代の誰かも、「寂しさに、宿を立ち出でて眺むれば、いずこも同じ秋の夕暮れ」でしたっけ。似たような歌を作ってましたね。そこから１０００年くらいたっても、この秋の夕暮れ問題は解決していないようですね。

・17件