【解説】朔吉文学の代表作となるか?    谷崎潤一郎
 作者は長編分野で実績を残し、既に作品がコミカライズされるなど大きな注目を集めている。  作者の作品は長編が多いのだが、今回、短編の傑作に出会い、しかも大変素晴らしい作品だったことから非常に興奮している。  ただし作者の作品というのは、ミステリーとは云えないまでもどんでん返しが非常に重要な位置を占めるため、解説を行うと作品のストーリーを明かしてしまう恐れがある。  そこで注意しながら、この作品の魅力を簡潔に紹介していきたい。  ヒロインには、年下の夫とハンディを持つ我が子がある。かつて結婚を約束した相手がいたが、相手の無関心な態度で自然消滅となった。夫との関係はまずまず良好だが、ハンディのある我が子の今後に不安も抱いており、必ずしも順風という訳ではない。  何かあったら崩れるようなガラス細工のもろさを読者に感じさせる。  このあたりの設定がお見事であり、作者の安定した力量を強く感じさせる。  そんなとき、たまたまかつて結婚を考えた相手に再会したことから物語は急展開を迎える。  「静」から「動」へ。ミステリー要素のある波乱万丈の恋愛小説の多い作者の作品としては、これからどうなるかと、読者に不安を抱かせる展開である。  この切り替えの描写が非常に見事なのであるが、この作品の素晴らしさは、見事などんでん返しの結果、春の季節のように優しくあたたかい印象を読者に与えることである。  考えてみれば作者の作品というのは、人を愛することの素晴らしさが根底のテーマとなっている。  この作品は短編である分、このテーマが大変効果的に描かれていると思う。  これほど人を愛することの素晴らしさを涙ながらに感じられる作品は少ない。  短編ではあるが、何度でも読み返したくなる作者の代表作になるのではと考えている。  是非とも読んでみては如何だろうか? 【後記】手違いと筆者の勘違いで、全く関係ないPNが掲載されたことをお詫びします。誤【谷崎潤一郎】→正【蔦屋重三郎】
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倉橋様!!!! レビュー書いてくださっていたの気づきませんでした…すみません…ありがとうございます…! まさかこんなにも丁寧で素敵なレビューを頂けるとは思っておらず、大変恐縮です…! 短編は苦手で…自分の課題だと思って時間を見つけて書いてみました…本当に励みになりました…🥲 いつもありがとうございます!🥺
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