IRIS

【模範解答】 彼女――グルミィ・ティロマッターは、悩んでいた。 何度も何度も、2つの服を交互に、姿見を見ながら、あてがっている。 「ん~どちらがぁ、いいでしょおう……」 悩む彼女の声に、ソファに悠々と座っているオロは、彼女を見ずに告げる。 「女王さんと出掛けるのに、そんなに悩まなくてもいいんじゃないの? しかも、私の部屋でさ」 読み終わった本を閉じ、ゆっくりと立ち上がる。 本を本棚に戻すと、戻した本の隣にある、本を一冊手に取る。 「私は読書で忙しいの」 そう言い、ソファを座ろうとする間に、呼び止められた。 「では、早く立ち去って上げまぁすから、決めてくださぁい」 冷たい彼の発言に、グルミィは眉を吊り上げ、二着の服をオロに見せる。 ひとつは、シンプルなデザインな服。 もうひとつは、フリル等の装飾が施された服。 「どっちでもいいよ」 「真面目に答えて下さぁい」 オロは溜め息をつくと、グルミィから服を取り上げる。 「ほら……姿見見て」 大人しく、グルミィは前を向いた。 姿見に映る自分と、彼の姿。 そっと、オロは彼女に告げる。 「いい? 綺麗な服を着ても……君が着れば、もちろん綺麗になるけど、可愛くもなる」 「!!」 「だから、自信持って……ね?」 言い終わると、固まるグルミィに、二着の服を押し付けると、ソファに座り本を開き、何事もなく読み始める。 「そ、そそれって……全然答えになっていないじゃないですかぁああ!!!」 激昂したグルミィは、服を彼に向けて、投げつけた。 「やっぱダメだったか~」 オロは眉を下げ、小さく息を吐いたのであった。 ****** レオ「ん~こっちの服かな?」 グルミィ「ありがとうございまぁす」 オロ「(。´ω⊂)」

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