文令

不穏な気配。作中で何度か世界が反転したらしい。最終頁で訪れるカタストロフィーは読者を突っぱねるようにある事実を明示するが、むしろそれによって、我々はなおさら混乱してしまうのです。 裏の裏は結局のところ表だったのか? 何が夢で何が現実だったのか? 真実と虚構の境界はどこにあったのか? 世紀末的な悪夢の気配と、ある薬品に関するささやかな知識とを残して読者の前から霧散するこの作品は実に世紀末です。 何か気になる点を挙げるとすれば、展開に現実味がすこし欠けていたことでしょうか。登場人物の行動や思考がちょっと唐突に感じる場面もありました。 ただ、***で行う場面転換などは映像的で効果があったと思います。 素敵な作品をありがとうございました。とてもおもしろかったです。
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遅くなりましたがレビューありがとうございました!!レビューし辛い作品で申し訳なかったです。稚拙な点の多い作品だったとは思いますが、おもしろいと言って頂けて嬉しかったです。

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