キャプコン

続き)銃弾を物ともしない敵の装甲を、全身全霊を込めた義嗣の拳は難なくぶち抜いたからです。義嗣は再び恐怖しました、より強化され凶暴になった「怪物」に。この一件から数週間、義嗣はUGNと連絡を絶ちました。そんな時です、FHの幹部候補ですらなかった、まだ若き春日恭二に出会ったのは。春日は義嗣に言いました、「FHに入らないか?」と。義嗣は激怒しました、UGNに所属している自分に向かってよくそんな事が言えた物だと、義嗣は「怪物」を解き放ち、春日に勝負を挑みます。結果は引き分け、全力を出したにも関わらず、義嗣は春日に勝利出来ませんでした。そんな彼に春日は「仲間になれ、FHではなく俺の仲間に‥‥」と語り掛けます。そして義嗣は、一度この申し出を引き受けます。しかし数ヶ月と経たず義嗣はFHを、春日の元を去ってしまいます、その信念、観念にどうしてもそりが合わなかったからです。身を任せるには頼りないUGN、己の義と全くそりが合わないFH、義嗣は孤立してしまいます。考えた末、彼はこう結論付けました。「完膚無きまでの敗北を与えてくれる者を探そう」と‥‥。己の内に棲む怪物も、厳しい修行で取得した技の数々も、卑怯も糞もない策も物ともせず完全、完璧に叩き潰してくれる、そんな人物を‥‥この果しない恐怖と孤独から救い出してくれる強者を‥‥。そして義嗣は修羅道へと足を踏み入れます、ただひたすらに自分の望む敗北を与えてくれる強者を探す日々、善人悪人問わず闘争を仕掛けては叩き潰す日々。そんな事を延々と続けて十余年、未だに待ち望む強者とは出会えていません。

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