IROAS

季節というテーマからこんなに壮大なストーリーが出来るんだなと素直に驚きました。 とてもSFらしい作品で、短編というよりは中編(?)の物語のような読み応えがありました。 ストーリーも少し展開は強引で??となりましたが、まさかの結婚話が持ち上がったところに作者さんの柔軟性を感じました。 反面、SFという分野だからなのか専門用語が多く、わかりにくい部分が多々あり、ストーリーのテンポが悪くなっている気がしました。例としてグラヅの説明が昔でいうパワードスーツと書かれていましたが、パワードスーツって何?という風に取られてもおかしくはないと思います。(もちろん想像で補えますが) また、登場人物が急に出てきて簡潔に説明されるだけなので、主人公とセレナ以外のキャラクターの個性が読み取りにくく感じました。 なんだか、説明が欲しいところになくて、あまり必要ないと感じるところに妙に細かく説明が入っている印象を受けました。(完全に主観です) それから、これは他の作品でも見られたので作者さんのクセだと思うのですが、一文一文が短いことがさらに読みにくさの原因になっていると思います。 一見、サラサラと読みやすいように見えますが、前の文と内容が繋がっているのか繋がっていないのかがわからず、読者が判断しなければならないので、ある程度は繋げた方が作品全体のテンポが良くなり読みやすくなると思います。 即興で書くのは勢いがあって作品が生き生きするので素晴らしいことだなと思います。 ただもっと作品を良くするなら、完結した後は一度見直しをして、削ったり足したりしていくことが必要なのかなと感じます。

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