黒曜 頼

 プロローグこんな感じの一頁のみですがどうでしょう? どくどくと、真っ赤な鮮血が流れているのを、少年は眺めていた。我に返った黒髪黒眼の少年は血を流している女性へと駆け寄る。 「ディア……ナ……?」 女性の名を呼びながら、少年は止血しようと傷口を手で抑えるが傷口が多すぎる。少年の二つの手では塞ぐことが出来ず、血が止めどなく溢れる。 「レイジ…………くん?」 掠れた、今にも消えそうな声で女性は少年の名を呼ぶ。 それから手を伸ばして、真っ赤に染まってしまった右手を少年の頬にそえる。 「レイジくん…………なんで…………きたの?」 頬に手をそえながら、女性はにこりと笑う。消えそうな笑みを見て、少年は瞳から涙を溢す。 ぽたり、ぽたり、と瞳から溢れた雫は少年の頬を伝い、流れ、女性の頬に落ちる。 絶望。 その二文字が少年を埋め尽くしていく。 「あぁ…………あぁ……あぁあ!!」 絶望が憎悪に変わる。 そして、全ての物語が動き出す。
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すごくいい感じ! このプロローグなら僕は読む! 我に返るタイミングをセリフの後にして、セリフの前には瀕死の少女の姿を描写すると更に雰囲気が出ると思うよ。

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