天川 青大

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』東野圭吾著を読了。 冒頭のシーンで三人の若者が登場します。盗んだ車のバッテリーが上がり、動けなくなってしまいます。 若者の一人が、一晩、身を潜めるのに都合のいい廃屋があると案内し、他の二人も連いて行きます。 その廃屋がナミヤ雑貨店です。 このナミヤ雑貨店で不思議な事が起こります。 シャッターの郵便受けから手紙が投げ込まれます。配達郵便ではなく当人によって投げ込まれる手紙なのです。 手紙の内容は悩み事の相談です。雑貨店の店主は色々な悩み事相談に応じる事が生き甲斐になっていました。 物語は個々の悩み事相談が語られながら進行しますが、実は、それは過去の出来事で、ナミヤ雑貨店に潜んだ三人は当惑します。 一種のタイムスリップ物とも言えますが、三人の若者が過去の時代へ飛ぶ訳ではありません。 ナミヤ雑貨店の中だけが、時間が止まったような不思議な空間なのです。 既に亡くなった店主に代わって三人の若者が知恵を絞って悩み事相談に回答します。 まず、冒頭のシーンで感じた事は、窃盗犯の若者を物語の主軸に据えるのはマズイだろうと言う事でした。 小説は、内省を促し、人を勇気づける役割なのだから、窃盗犯罪を容認するような描き方には問題があると思ったからです。 しかし、読了して納得が行きました。 個々のそれぞれの事情を辿ると、ある共通の理由が浮かび上がります。 それは…… ネタバレになるので控えます。 『白夜行』『秘密』『容疑者Xの献身』で有名な東野圭吾。 その推理小説の第一人者が描いた【人間の物語】『ナミヤ雑貨店の奇蹟』 お薦めです。
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読みたいと思いつつ、時間が経過しています。やはり、面白そうですね。 これは、読まなくては! 山積みの本を整理していかなくちゃです(汗 ご無沙汰してしまいました。 他サイトまで足を運んでいただいて。嬉しいです^^ スマホにしてから、どうも勝手がわからず。ついつい放置。 パソコンからインする時間を作ることができず、ついつい放置。 なんとか、またちょこちょことやっていきたいと思います。 マジシャンさんの作品、久々に読んだら、やっぱり放置はできません。だって、続きが読みたいからね。 また来ます!
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