このたびは『TOTAL ECLIPSE ~太陽と月の恋~』をお読みいただき、興味深いコメントまでいただきましてありがとうございます。 童話でも小説でも、読む時期やその時の状況によって、感じ方が変わったりするのかもしれませんね。 さて、本作の兄、修一についてですが、「自分は卑怯な人間だ」と明言しているとおり、彼自身、自分の狡さを自覚していますし、言動の矛盾にも気付いています。普段は冷静な男なのですが、弟、明良に関することだけは理性や理屈では処理し切れず、彼も混乱しているのでしょう。けれど弟のこれからを本気で案じている、というのもまた偽りのないところかと思います。 この二人がトキさんが仰るよ
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