別れや死にに対する納得。僕も、春の心境と、物語の場面をどうコントロールするべきか、僕の中では難易度の高い課題としていつまでも付きまとってきました。 蒼依は物理的に死ぬことも出来ず、痛みもなければ、死後の魂の行方もわからない。 命に対して沢山の疑問もと不安を同時に抱えながら、それでいてどうやって、春と最後まで向き合っていくべきなのか?そんな、あやふやすぎる態度や発言と、どうみても命に問題を感じさせない蒼依に対して、春はずっと死や別れへの確信を持てないまま、最後の数日間を過ごして行くことになりました。『本当に死ぬ訳じゃないんだけど…』という、死への理解をしきれていない蒼依の台詞から、春くんにも、読
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「君の膵臓を食べたい」は本当に面白かったです。メッセージ性が強くて、可愛い子を病死させて涙させるっていう話とは全然違うと思いました。それにとにかく面白い表現がたくさんあって、わくわくしながら読めました。そしてこの水を飲まなかった物語はそれ以上の魅力的な言い回しがたくさんあって、その点だけでも凄さを感じさせられました。ここは他人を真似してできるようなものではなくて、一種の飛び抜けた才能だと思いました。それに才能だけじゃなくて言葉を武器とする仕事やトレーニングをしていないとあり得ない領域だと思いました。不思議です。
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