読む者は先が見えないため、途中で疑問を感じることはあるものです。例えば、私も傷ついたクヴァイトを、なぜセレスティナの元でなく、ダヴェリン卿の元に運んだのか、読んだ直後は疑問に感じました。しかし、あそこでセレスティナの元に運んでしまったら、シドゥと争う展開も考えられるし、何よりもすべてを失ったクヴァイトの、セレスティナを求める旅がなくなる。 バンナハッサイを殺した者が次のバンナハッサイになると言う、設定上の問題も綺麗にクリアーされ、見事に完結されました。あの結末に不興を述べた人は、ルチルさんの才能に嫉妬を感じ、逆に不興を述べたのではないでしょうか?ええ、おっしゃる通り、人にはそういう心が宿ってい
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