③ そして、作ったものを手当たり次第に食べながらも、酒の勢いが止まらない中、俺は汐那姉ちゃんが使ったお金の半分を持ってあげようって言ったんだ。 そしたら、 「あ!じゃあ、姉弟旅しよ〜! 京都ね!」 俺の都合を聞くことなく、俺からスマホをぶんどって、すぐに新幹線のチケットの購入画像まで進んだところで、クレジットカードの登録をするように「ん!」と言ったんだ。 「なんで京都?」 唐突だな。行くにしても世界屈指の観光地で、オーバーツーリズムで身動きができなさそうな場所になんで? 「あんた知らないの? 女ひとりって曲。 きょうと〜お〜はらさんぜんいん〜。こいにやぶれたおんながひとり〜! てなわ

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