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ここはとある王宮。
今は瓦礫となり果てている。
そんな中一人の少年が、瓦礫の上に立っている。
全身からは明らかに普通の人とは違う量の魔力が、溢れ出している。
彼の表情はどこまでも暗く、深い闇に覆われている。
この王宮をすべて破壊したのは、紛れもない彼自身だ。
彼はただ、魔力を全て解放しただけで、この王宮を壊してしまったのだ。
彼はこの国の王子だった。
目の前で家族を、すべて一人の男によって殺されたのだ。
その反動で、彼はこの王宮をすべて破壊したのだ。
「ふ、ふふふ……覚悟しろよ……俺はお前たちを許さない……お前たちを殺してやる……」
少年は不気味にそう呟くと、足元を見つめる。
「だから……その時までは、俺はアルフ・オメガ・エル・ズイアロウの名を捨てる……復讐を終えるときまでは」
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