一夜明けて

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腹這いになって死神に背を向け、逃げる兵に更に追い討ちをかける。 次は右腕を切り落とし、その後に左腕を切り落とした。 四肢を切り落とされ、逃げる事も出来なくなった兵は、もはや我を見失っていた。 瞳に色は無く、支配するのはただただ絶望だけ。 まだ生きてはいるが、最早死人も同様であった。 可笑しそうに唇を吊り上げる死神は、そのままその兵を放置して先に進む事にした。 どうせ、放って置いても出血多量で死ぬからだ。 一歩また一歩と、屋敷へと近寄って行く。 その間に出て来る罠はすべて破壊して行く。 いやむしろ、知っていたとしても、わざと引っ掛かる。 所詮彼にとっては、子供の悪戯レベルの問題なのだから。 のんびり屋敷の内部へ正面から入り込む。 勿論結界魔法を施されたドアなど、軽く蹴破って。
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