0人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「何やってんのー、少年達」
「ヒーローごっこ!!」
即答で返事が返ってきた。
ヒーローごっこ…あー、懐かしい響き。李花は思わず微笑む。
「川に落ちない様に、気ィつけてやんなよー」
「はーい!!」
いい子達だ(サボり疑惑は置いといて)。そう思った後、李花は弁当の入ったバッグを持って立ち上がった。
取り合えず自分が此処にいると、あの子達の邪魔になるだろう。
それに、寝たいからもう少し人目につかない場所の方がいい…そう、橋の下辺り。
大きい川だから、ちょっと歩く事になる――10分もないけど。
「じゃね」
子供達に手を振って、彼女は歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!