白羽 李花の憂鬱。

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「何やってんのー、少年達」 「ヒーローごっこ!!」 即答で返事が返ってきた。 ヒーローごっこ…あー、懐かしい響き。李花は思わず微笑む。 「川に落ちない様に、気ィつけてやんなよー」 「はーい!!」 いい子達だ(サボり疑惑は置いといて)。そう思った後、李花は弁当の入ったバッグを持って立ち上がった。 取り合えず自分が此処にいると、あの子達の邪魔になるだろう。 それに、寝たいからもう少し人目につかない場所の方がいい…そう、橋の下辺り。 大きい川だから、ちょっと歩く事になる――10分もないけど。 「じゃね」 子供達に手を振って、彼女は歩き出した。
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