第四章~ワールシュタットの戦い~

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連戦連勝の連合軍には、恐い物は無かった。 そう思っていた・・・。 まさか、こんな事になるとは思ってもみなかった。 〔18時間前。コトブス市郊外。連合軍基地。作戦会議室〕 外では連合軍の大部隊が、この地に集結していた。 大規模な作戦が展開される予感がした。 「これより連合軍は、ワールシュタット要塞攻略作戦を開始する。要塞を2方面から攻め、占領する。」 連戦連勝の連合軍の士気は、高かった。 だから今回の作戦も成功するだろうと連合軍兵士全員が思っていた。 「全軍準備に取り掛かれ!」 〔10分後。第3小隊宿舎内。〕 隊員達に作戦内容を伝え終え、出撃の準備をしていた。 その時、シンディが来た。 「兄さん・・・・」 様子が変だった。 「シンディ、どうした?」 「兄さん、私・・・・嫌な予感がする。」 「嫌な予感?」 妹の予感は、昔からよく当たっていた。だが妹ですら、その内容はわからない。 だが、きっと何かが起こる予感がした。 〔12月13日1100時。ワールシュタット要塞付近。〕 目の前に鉄壁の要塞“ワールシュタット”がそびえ立っていた。 「これがワールシュタット要塞・・・・大きい・・・・。」 「まさに鉄壁の要塞。帝国め、すごいもん作りやがって!」 「“全軍攻撃開始!”」 師団長から攻撃開始命令が発令された。 戦車や迫撃砲、野砲に航空爆撃、ありとあらゆる攻撃が始まった。 〔砲撃開始から10分後。〕 連合軍が要塞に進撃を開始した。要塞からは黒煙が覆っていた。 だが、様子がおかしい。 敵が一発も撃ち返してこないのだ。 その時、本部から緊急連絡が入った。 「“こちら本部!只今、敵の奇襲を受けている!至急・・・・”」 通信が途絶えてしまった。
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