第七章~中央ロシア高地突破戦~

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〔8月11日。キエフ市内。連合軍基地。作戦会議室〕 「作戦内容を伝達する。連合軍総司令部は、ロシア帝国本土侵攻を決定した。 主力部隊を2つ分け、敵国の首都“モスクワ”を目指す。我が隊は中央ロシア高地を突破する。途中、敵軍の陣地が構築されおり、これを撃破しつつモスクワに進撃する。出撃は明日。各員準備に取り掛かれ。」 敵国首都を制圧すれば、戦争は終わる。 だが、敵国首都に侵攻するという事は、罪もない民間人を巻き込む事になる、そう思うと心が痛む。 〔8月12日0936時。中央ロシア高地〕 爆発音や銃声、戦車の移動音、ヘリや戦闘機の飛行音が鳴り響く中、連合軍は怯む事なく前進を続けた。 だが帝国軍も首都防衛のため、連合軍に猛攻を行っていた。 銃撃で倒れる仲間も大勢いた。 煙を出しながら墜落していく戦闘機の姿もあった。 今まで以上に帝国軍の攻撃が激しかった。 「弾をくれ!」 弾薬が無くなり、補給要請をする兵士もいた。 「帝国軍第一拠点突破!」 無線からは突破成功の知らせが届き、連合軍の士気は、更に高まった。 連合軍第1主力部隊も各拠点の突破に成功していた。 作戦成功は時間の問題だった。 その時だった。 「帝国軍が撤退したぞ!」 帝国軍が撤退を開始したのだ。 連合軍は直ぐ様、追撃を開始した。 だが、次の瞬間。 連合軍第1主力部隊が展開していた地域から物凄い爆発音が響いた。 爆発の衝撃で地震が起こるくらいだ。 一体何が起きたというのだ?
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