8人が本棚に入れています
本棚に追加
〔西暦2023年2月17日1534時。中央ロシア高地。連合軍基地。作戦会議室〕
「連合軍諜報部から連絡が入った。
帝国軍の核発射基地を発見したそうだ。
だが、残念な事に主力部隊の大半が全滅しているため、基地攻撃は第6師団のみで行ってもらう。」
「そんな!」
驚きが隠せないのも無理もないだろう。
師団長は、更に作戦内容の続きを話始めた。
「また、同時刻。残りの連合軍部隊は、中央ロシア高地よりモスクワを包囲し制圧する作戦を開始する。
これが最後の戦いとなるだろう。気を引き締めてかかれ!」
明らかに無茶な作戦であった、核発射基地には多数の帝国軍部隊が配備されているに違いない。
俺達は、そう思った。
だが、副官が言った。
「その心配は無い、帝国軍部隊は僅かだ。大部隊が配備されているという情報は無い。」
この言葉を聞いて、少しは安心した。
だが、まだ不安が残っていた。
“生きて帰れるのか?”という不安が残った。
〔2月18日0500時。チュド湖。帝国軍核発射基地付近。〕
今回の作戦も奇襲攻撃で行う事になった。
物音一つも出さずに核発射基地に一歩また一歩と前進していく。
「動くな!」
突然、第6師団の隊長が言った。
足元を見ると、そこにあったのは地雷だった。
辺りは地雷ばかりあった。
「地雷原か・・・・。くそったれ・・・・」
ウィリアムは、独り言を言い出す。
隊員達も、同じ思いだった。
「ウィリアム、行けそうか?」
「行けます。」
ウィリアムは、他の誰よりも視力が良く、地雷の配置が見えるのだ。
「全員、ウィリアムに続け。」
連合軍部隊は、ぴったりとウィリアムに着いて行った。
〔1時間後。〕
目の前に核発射基地があった。
「各員、散開。施設を制圧せよ。」
攻撃部隊が、施設全体を包囲していった。
最初のコメントを投稿しよう!